冬になると、なんだかいつもよりお腹がすくことが増えませんか?つい甘いものがほしくなり、スイーツに手を伸ばす。夕飯をしっかり食べたはずなのに、夜にちょっとつまみたくなる。
こんな冬ならではの食欲に、心当たりはありませんか?
「私、もしかして食べすぎ……?」と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。
でも実は、冬の食欲には女性の身体を守るための理由がちゃんとあるのです。
この記事では、寒い季節を心地よく過ごすための「冬の食欲とのつき合い方」を、看護師と食育実践プランナーとしての目線も踏まえてやさしく解説しながら、毎日の食卓に取り入れやすい温めごはんのアイデアをご紹介します。
自分を責める食卓ではなく、自分を大切にできる食卓へ。
そんなヒントをお届けしていきたいと思います。
1 なぜ冬は「食べたくなる」の?
まず知っておきたいのは、冬の食欲は身体の自然な反応だということ。意志の弱さではなく、身体の仕組みです。
● 身体が熱を必要としているから
私たちが体温を保つためには、内側で絶えず熱づくりをしなくてはいけません。外気温が低い冬は、例えて言うならば身体が「暖房をフル稼働している状態」なんです。
その分身体はエネルギーを求めるようになり、自然と食欲が増えます。
● ホルモンバランスの影響も
女性の場合は特にですが、冬は日照時間が少なくなることで、心と身体を整えるホルモンにもゆらぎが出やすくなります。
また寒暖差や冷えで血行が悪くなり、女性ホルモンを分泌する卵巣の働きが低下したりします。
甘いものを欲する気持ちは、身体のストレス緩和のためのサインでもあります。
● 「食べすぎた=悪いこと」ではない
冬はエネルギー消費が増えたり、日照時間が減ることでセロトニンの分泌が減って心が少し疲れやすくなったりします。そんな理由が重なって、「いつもより食べたい」という反応が生まれるだけのこと。
まずは、自分の身体を守るために、必要だから食べたくなっているという大前提を、やわらかく受け止めてみてください。
2「冬太り」は敵ではなく、身体の反応。上手に向き合うコツ
冬太りという言葉は一見ネガティブに聞こえますが、実は身体が変化しているだけ。ここからは、冬ならではの身体の反応をやさしく整える「向き合い方」を紹介していきます。
①「代謝のリズム」を知ると安心できる
冬は寒さで筋肉が固くなり、動きが少なくなると代謝が停滞します。大切なのは「動かないと太る」ではなく、あたためる=代謝が動き出す という視点です。
身体を温めるだけで、カロリー消費量は自然と高まります。
② 食べる前に「温める」をひとつ
冷えが強い状態では、身体は脂肪を溜め込みやすくなります。
食事の前に「身体をちょっと温める行動」を取り入れるだけで、体のスイッチは切り替わります。
例えば、以下のようなことです。
・温かい白湯を飲む
・首元を温める
・3分だけ深呼吸して身体をゆるめる
・手足の指を軽く回してほぐす
こんな小さなことでも、効果は充分。女性の身体は、血行が良くなる変化にとても敏感です。
③ 「食べ方」を変えるだけで満足度が上がる
冬に甘いものが欲しくなるのはごく自然なこと。大切なのは、やめることではなく、食べ方を工夫することなんです。
例えば、以下のようなことです。
・サラダを蒸し野菜に変えてみる
・最初の一口に「食事そのものを味わう時間」をつくる
・飲み物を温かい飲み物に変える
いつもの食べ方を少し工夫するだけで、罪悪感は驚くほど薄まります。
3 冬におすすめの「温めごはん」。毎日続けやすい実践編
ここからは、今日からできる冬の身体に寄り添うレシピと習慣をご紹介します。
特別な素材を使わず、家庭にあるものでつくれるものばかりです。
① 温野菜の甘さに助けてもらう
冬は生野菜より、火を通した野菜を。
人参・かぼちゃ・玉ねぎ・さつまいも——冬に旬を迎え、甘くなる野菜は身体への負担が軽く、心にもやさしい。
・蒸す
・煮る
・スープにする
どの方法でも甘さが引き出され、満足感が自然と上がります。
私が実践しているものは、レンジでチンする方法。600Wで3分ほどチンしてラップをかけたまま10分ほど置いておくだけで蒸されて甘みが出る。簡単にできるのでとってもおすすめです。
② 具だくさんスープは、冬の最強ごはん
お腹がすいて仕方がない日ほど、具だくさんの温かいスープは相性抜群。
冬は、身体が温かい水分を欲している季節。スープはその欲求に応えながら、栄養もストレスケアもしてくれます。
おすすめの具材は、下記です。
・ねぎ
・しょうが
・ごぼう
・鶏肉
・豆腐
塩分を控えめにして、素材のうまみをゆっくり味わう。これだけで、身体も心も落ち着くごはんになります。
③ ホッとする飲み物で心を整える
食べすぎを防ぐポイントは、置き換えよりも自分が落ち着くための飲み物を持つこと。
おすすめは以下のようなものです。
・生姜湯
・ハーブティー(カモミール・レモングラスなど)
・黒豆茶
・はちみつレモン
身体の中から温めるだけで、間食したいという気持ちは自然と弱まります。
④ 朝のあたため習慣で1日のスイッチを入れる
冬の朝は「体温が低い・代謝が低い・食欲は強い」という状態が起きがち。
以下の3つを5分以内で組み合わせるだけで、1日のリズムが整います。
・白湯をゆっくり時間をかけて飲む
・首、お腹、足首のどれかを温める
・ゆっくりと背伸びをする
上記のポイントは時間をかけてゆっくりと行うこと。
この小さなルーティンは、冬の女性にとっての心のお守りのような役割になります。
4|冬の食欲の波をやさしく受け止める、心のヒント
食欲が強い日。なぜか落ち着かない日。甘いものがやめられない日。
そんな日こそ、自分を責めるのではなく「あ、今日は身体がSOSを出しているんだ」と、ひと言つぶやいてみてください。
① 身体の声を聞く
食べたくなる理由は、「口寂しい」が全てではありません。
・寒さで疲れている
・気持ちが張りつめている
・眠りが浅い
・考えごとが多い
身体の声は自分が思っているよりもとても正直です。
② ノートにひとことだけ書く
「なんとなく食べたい」欲求をノートに残すと、自分の欲しているもの・そうなる時期などのリズムが見えてきます。
習慣やパターンが分かると、自分を理解できている安心感が生まれます。
③ 完璧じゃなくていい。季節はめぐる
必ず春に向かう冬は、身体も心も、ゆっくりとしたリズムで過ごしていい季節。
今日、少し食べすぎても。昨日、甘いものがやめられなくても。
全部ふくめて、今のあなたです。
自分を責める必要はひとつもありません。
5 まとめ 「温める」を毎日の生活の中にひとつ。
毎日の生活に「温め」を意識するだけで、冬のあなたは整いはじめます。
冬の食欲は決して悪者ではありません。身体があなたを守るために出している、大切なサインです。
今日から、たったひとつでいいので、身体を「温める」行動を暮らしに加えてみてください。
・温かい飲み物
・具だくさんスープ
・朝の白湯
・首を温める
・ゆっくり背伸び
小さな「温め」が積み重なるだけで、冬の食欲は落ち着き、心も身体も軽くなっていきます。
あなたが今日、食卓でふっと笑えるように。
寒い季節が、あなたにとってやさしく過ごせる時間になりますように。