仕事も私生活もそれなりに充実している。だけど、ふとSNSで見かけた新しい商品に物欲が高まり、手に入れてみたもののなんだか満たされない。そんな風に感じた経験はありませんか?
物も情報も溢れる時代に、あえて持たない暮らしを心掛ける「ミニマリスト」。その“引き算の知恵”を借りれば、増えすぎた持ち物も管理しやすくなります。
ミニマリストのライフスタイルとは?

**ミニマリスト(minimalist)とは、「最小限のもので、心豊かに生きる人」**を表す言葉として使われています。
語源となっている**「ミニマリズム(minimalism)」の意味は「最小限主義」。もともと1950年代の芸術・建築・音楽の分野で発展した概念で「余分な装飾や無駄なものを削ぎ落とし、本質だけを残すこと」**を重視する思想です。
21世紀に入り、大量消費社会や情報過多に疑問を持つ人々が増え、近年では**「本当に大切な物を選ぶライフスタイル」**として「ミニマリスト」という言葉が流行するようになりました。
30代・40代女性にミニマリズムが合う理由

30〜40代はファッションひとつを取っても、仕事用、冠婚葬祭用、学校行事用など様々なシーンで使い分けが必要になってきます。
またコスメも次々と新作が発売されて、かわいいパッケージや誰かのレビューに惹かれたり、肌に合うものを探して彷徨ったり。
さらに、生活の質を上げるキッチン用品、スマート家電、便利グッズも例外ではありません。
毎日、仕事や家庭で忙しいなかで**「時短」「癒やし」「コスパ」**などを重視した生活を送る結果、いつの間にか物が溢れやすい状況になっているのです。
【わたしの体験談】〜服を40着まで減らせたのは〜

筆者は学生時代から古着が大好きで、服を100着近く持っていました。一人暮らし時代の部屋には雑貨、本、ライブグッズ、食器に至るまで、多趣味の結果、集まった物が数多くありました。
そんな私が「ミニマリスト」に関する本に出会ったのは2018年。おふみさん著の**『ミニマリスト日和』(ワニブックス)**を手に取ったことが最初でした。それを機に「すっきりしている家での暮らしって素敵だな」と思うようになりました。
自分の持ち物を全てリセットするというストーリーの映画**『365日のシンプルライフ』**も何度か観ました。本や映画でミニマリズムの美学に触れていき、少しずつ物を減らしたり、自分なりの選択基準が生まれたり、物の管理に軸ができたように思います。
妊娠を機に、服の数を見直してみたら

服の数を見直したのは妊娠中でした。
生まれてくる赤ちゃんのために肌着やロンパースを洗濯して、それを並べて干してみると、「きっとこれからも子供服は増えていくだろうから、スペースが必要になるな」と思いました。そこで子供服のスペース確保のために、自分の服の数を見直してみることにしたのです。
結果、クローゼットにぎゅうぎゅうに収納されていた服は100着から40着まで厳選することができました。「どの服にしようか」と毎朝コーディネートに悩む時間が減っただけではなく、一番うれしかったのは“クローゼットの中にお気に入りの服しか並んでいない”という自己満足を得られたことでした。
今でも継続して、服、本、CD、ライブグッズ、育児グッズなども数年掛けて少しずつ手放し、手元には必要な物だけ残すように心掛けています。
私がどのようにして持ち物を手放していったのかは、この後ご紹介していきます。
物を減らすための3つのヒント
①まずは「見える化」

私はクローゼットの中身を可視化できる**『JUSCLO(ジャスクロ)』**というアプリを利用しています。持っている服をスマートフォンで撮影して登録すると、その使用頻度やコスパなどを一覧で確認できるアプリです。
例えば買い物中に気になる服があったとき、このアプリを開けば「似てるデザインの服をもう持っていたな」「そういえば最近着てなかったけど、この服と合わせたいな」などと外出先で気付くことができます。おかげで、服の衝動買いはしなくなりました。
②フリマアプリを活用する

スマホひとつで販売から発送まで完結するフリマアプリ。私もよく利用しています。様々な種類のアプリがありますが、ここでは人気の4社を3行で比較してみました。
メルカリ(Mercari)
・日本で一番利用者が多いため、売れやすい
・手数料は販売価格の10%
・若年層に人気
ラクマ(Rakuma)
・楽天ポイントで売上を受け取れる
・手数料は販売実績によって変動
・楽天ユーザーに人気
PayPayフリマ(旧Yahoo!フリマ)
・PayPay連携が可能
・手数料は販売価格の10%
・Yahoo!オークションとの連携も可能
ジモティー(Jimoty)
・地域密着型
・直接手渡しで配送料不要
・大型家具や家電の出品に便利
※すべて2025年11月時点の情報
③「税の控除対象」にできる場合もある、寄付という選択

売れないかも知れないけど、捨てるのはもったいない。誰かの役に立てるのなら、という方には寄付もおすすめです。認定NPO法人への寄付は、所得税・住民税について**「寄付金控除」が受けられる場合も**あります。
古着deワクチン
不要になった衣類・バッグ・靴などを回収キットに詰めて送ると、キット1つにつき途上国の子どもたちのポリオ(小児まひ、急性灰白髄炎)の予防ワクチンを寄付できます。
特定NPO法人 シャプラニール
バングラデシュやネパールを中心に、貧困をなくす取り組みをされているNPO団体です。
本・CD・DVD・ゲーム・おもちゃなどを送付すると、ブックオフコーポレーション株式会社のサービスを通じ、買取金額の全額がシャプラニールに寄付されます。品物1点から利用可能で、税の優遇措置も受けられるところもうれしいポイントです。
RE.UNIQLO
全国のユニクロ・ジーユー・プラステで購入した、着なくなった衣類を店舗設置の回収ボックスに入れると、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)や世界中のNGO・NPO団体を通して、難民キャンプや被災地支援に寄付するされる取り組みです。店舗数も多く、手軽に寄付がしやすい便利なサービスです。
他にも様々な企業やNPOが寄付活動に取り組んでいます。それぞれの公式サイトをチェックして、自分が共感でき、無理なく協力できる取り組みを選ぶと良いでしょう。
購入する前に立ち止まって! 考えたい3STEP

①‘今’必要かどうか
過剰なストックはやめて**「今の自分に必要かどうか」で判断しましょう。使用頻度が少ないものであれば「レンタルサービスを利用する」**という手もあります。
②長く使えそうかどうか
安価ですぐ壊れてしまうのであれば、かえってコストパフォーマンスが悪くなってしまうことも。**「どれくらいの期間、使えそうか」「故障した場合は対処できそうか」**なども視野に入れて検討しましょう。
③手放すときにラクかどうか
家電や家具などは、手放すときにも費用が掛かるため「買うときよりも手放すときの方が大変」ということが起こりやすいです。購入前に処分費用やフリマアプリなどで売れるジャンルかどうかも考えてみると良いでしょう。
マイルールで習慣化の例
・1年着なかった服は手放す
1年を通して着る機会のなかった服には、自分にとって、なんらかのネガティブな要因があります。残すか捨てるか「一旦保留」として箱にしまっておくと、案外使わなくても平気だったというパターンも少なくありません。期限を決めて、決断するようにしましょう。
・「1 in 1 out」を徹底する
**「一つ手に入れたら、一つ手放す」をルール化できると、持ち物の数は増えません。「同じ用途のものは持たないようにする」**など、自分なりの決めごとがあると整理する際に迷わなくなります。
ミニマリストは地球を救う!? 意外なメリットも

無駄のないミニマリストの生き方は、地球環境を守ることにも繋がっています。過剰消費を避けることで環境保全に貢献でき、物の管理にスペースができると気持ちにも余裕が生まれ、自然と調和もしやすくなっていきます。
不要な物を手放して、本当に必要とする人々にバトンを繋いでいく。この循環は身近な社会貢献です。
整理や片付けで「断捨離」という言葉をよく耳にしますが、単に物を沢山捨てれば良いということではありません。極端に物を減らすのではなく**「今の自分に必要なものを“選び抜く”」**ということが大切な姿勢です。
まずは引き出しの中やバッグの中身からでも。ミニマリズムの考えを参考に、あなたの持ち物を点検してみましょう。