引っ越しサイトを眺めながら、「この部屋、本当に大丈夫かな?」と不安になったことはないでしょうか。
お笑い芸人として活躍しつつ、不動産屋として事故物件や高齢者の孤独死の現場にも立ち会ってきたTHE石原さんに、「一般の人でもできる見分け方」から「地名に隠れた歴史」「定期借家のトラップ」まで、知らないと損するポイントをたっぷり教えてもらいました。
今回の企画は、怖いのに最後には「知れてよかった」と思える“住まいと人生”について、編集長松浦がインタビューした記事となります。
「レッドカーペット優勝」から不動産屋へ転身した理由

**松浦:**石原さんよろしくお願いします! なぜ、お笑いのお仕事から不動産の仕事にシフトチェンジしたのでしょうか?
石原:2007年にフジテレビ系で放送されている『爆笑レッドカーペット』で優勝したことで「やったぜ、売れる!」と思ったら、結局、お笑いの仕事が3ヶ月くらいしかなかったんです。
さすがにマズいなと思って、賃貸がメインの不動産屋さんに勤め始めたんです。だったら、宅地建物取引士の免許取ろうって思って(笑)、かつテレビに出れたらなって画策していました。
松浦:なるほど。家業が不動産なんでしょうか?
石原:そうなんです。実家が不動産屋やってたんですよ。だから高校生の時、内見のバイトでお客さんを連れて行ってたことも経験していて、なんとなく雰囲気は分かっていたんです。でも、実務は勉強しないと、お客さんに迷惑がかかります。
例えば書類にプロパンガスなのに都市ガスって記載してしまって、それが一般の住居のお客さんだったら損害額は少ないかもしれません。でもそれが、飲食店でガスを多様する中華料理屋さんだった場合、大変なミスになります。
松浦:そうですよね……。
石原:じゃあその責任が誰に行くかといえば、業者さんの不手際。調べてなかったというペナルティになります。これは、重要事項説明書という書類の中に盛り込まれているんです。賃貸の場合、不手際で済むんですが、売買だったら大ごとなんです。
例えば埋蔵物とか、地下に何か眠ってました。じつはそれが縄文土器だった!なんてなったら……。6ヶ月、その土地を使えなくなるんですよ。
松浦:なんか聞いたことあるかも! 建てる前とかって調査しないといけないんですよね。
石原:そうなんです。調査しないといけないんです。また、病院の跡地とかで注射器がいっぱい埋まっていて、「これは普通に土地の売買ができないのでは?」ってことになれば、そのペナルティを不動産屋さんが課されるということになります。
松浦:なるほど、そうなるんですね。
石原:そういったものを色々と細かく勉強していきました。宅建業に従事している人が登録講習(5点免除講習)を修了すると、その後の3年間の試験で5点免除(5問免除)が受けられるんですよ。
だけどもう一発で取ろうと思って、1日13時間ぐらい勉強するのを4ヶ月繰り返して、サクッと取得できました。だから、もうこの会社辞めますって言ったんです。
松浦:すごく優秀ですね。宅建って難しいですよね? 難易度が高いのではないですか?
石原:難易度で言うと、合格率15%くらいなんです。何かの媒体で、勉強時間が大体300時間から400時間あったら受かるって言っていたような。でも僕は、たぶん普通の人より時間がたくさんあったので。ひたすらデニーズで勉強してって感じでした(笑)。
芸人仲介は“手数料ゼロ”。紹介が紹介を呼んで、大使館まで繋がった話

石原:不動産屋のすごい仕事っていうと、実は大使館関係があるんですよ。
松浦:そうなんですか?
石原:芸人さんの家を仲介したときに、僕は手数料取らないと決めていて、無料で請け負ってあげたんですよ。それが積み重なっていったら、とある国の大使館までたどり着いてしまったんです(笑)。
松浦:すごい!
石原:他国の大使館の土地売買をやっていたら、大使館で仕事している人たちの案件も任せてもらえるようになったことも。他にも、東急電鉄が都市開発を一緒にやりませんかと声をかけてくれて、バスケットシューズで有名なエアジョーダンの会社を代官山にオープンさせました。
松浦:大きい仕事ですよね。
石原:全然生活ができなかった若手の頃からの、縁が続いている感じです。
松浦:なるほど。私も以前から石原さんとお付き合いがありますよね。私が上京するときに家を探してもらいましたもんね。その時も確か紹介だったと思うんですよ。そこから、どんどん紹介の輪が広がって形になってるのかなと思いました。
石原:そうなんですよね。賃貸は、SUUMOとかHOMESとかネット媒体からお客さんが不動産屋に来るという流れになっているんです。僕の場合、ネットからのお客様はいなくて、紹介しか受けていないんですよ。
松浦:そうするとちょっとお安くなったりとかするんですか?
石原:もちろんです。「この物件にします」の前に家賃交渉するのもテクニックです。そして、入居前に浴室・トイレ・洗面所などの水回りを、専門業者に徹底的に清掃・除菌・消臭してもらうサニタリーパックとか室内抗菌は、必要じゃない人もいるかと思うんです。
松浦:そうですね。
石原:室内抗菌は、会社によってはスプレー1本振るだけっていうこともあるんです。それは嫌だなと思うので、お客さんに必ずつけてくださいって言われるまでは、勝手につけたり交渉の1つにしないようにしています。
松浦:私の時もそうしていただきました。初期費用を落としていただいて、とても感謝してます。
石原:いえいえ、こちらこそありがとうございます。
松浦:今、不動産屋さんと芸人さんのお仕事で言うと、どっちの方の比率が大きいんでしょうか?
石原:比率で言うと、圧倒的に不動産屋さんの方が大きいですね。知っている知識をテレビで披露して、書籍を出せないか考えているので常に勉強しています。世の中の人の役に立てばなと思っています。
事故物件の見分け方とは

松浦:今回、石原さんにお声がけしたきっかけは、不動産の中でも事故物件に興味があったからです。あと、怖い話が好きだったりするんですよね。寝る前にホラー系のYouTubeを見る習慣があるんです。
島田秀平さんの『島田秀平のお怪談巡り』というチャンネルで、石原さんが出演されてるのを見て、「ご活躍されている!」と思いました。その他、芸人のナナフシギさんとコラボされてましたよね。
石原:お笑いを20年間やってきて、その中で不動産屋の事故物件の話になった時、急に仕事が増えたので、やはり需要が全然違うんだなとは思いました。一般の方が興味あることなのかなと。
松浦:いや、好きですよ。知識としても、ちゃんと養っておきたいとも思います。
石原:いや嬉しいです。おそらく芸人の中で事故物件に詳しいのは僕だと思います。
松浦:やはり何かを感じたりとかすることあるんですか?
石原:もちろん。霊的に怖いというわけではなく、事故物件に行くと必ず起こる現象があるんです。それが、鼻が詰まるってことなんですよ(笑)。
松浦:えー、面白い!
石原:なんで鼻が詰まるのかっていう謎は、未だに解けてないままですね。鼻が詰まってなんかダルいなって感じるんです。やっぱね、独特の気の重さみたいなのを感じますよ。
僕は、幽霊とか本当に信じてない上でですよ。信じていない上で、部屋に入ると「あれ? 気が重いな」っていうことがあります。
松浦:なるほど。素人の方が事故物件かどうかを見分ける、一つの指標として大島てるさんの事故物件のサイトがあるかと思うんですが、その他に見抜くポイントはありますか。
石原:事故物件を見抜く方法はいくつかありますよ。例えば、5階建てだった場合、集合ポストが並んでると思うんですが、それが4階分だけチラシが埋まってるパターンとか。最近、事故ったんだなっていうのは予想ができますね。
松浦:分かりやすいですね。
石原:その他にも、特殊清掃の消毒液の臭いがしたら、事故物件の可能性が高いです。臭いがかなりキツいんです。鼻を突き抜けて脳にまで届きそうな感覚がする臭いなんですよ。
松浦:そんなにキツいんですか。特殊清掃っていうのは、例えば部屋で亡くなられた方が腐敗しちゃって、それが染み込んじゃったっていうことですか?
石原:そうです。体液が染み込んだ上で、もうどうにもできない場合は、特殊清掃を入れる方法をとります。
大体、夏場の7〜8月で、エアコンがついていないけど、扇風機だけ周りっぱなしの部屋という状態が、一番溶けやすいのかなと思います。よくお年寄りが住んでいた部屋がそういう状況で発見されますね。
**松浦:**部屋入った途端に臭いがありそうですよね。
石原:そうですね。他にも事故物件を見分ける方法があります。地域の相場感を見てみることですね。相場よりもおよそ5000円くらい安いと事故物件の可能性があります。
松浦:でも5000円って僅差ではないですか?
石原:これは難しいんですが、事故物件っていっても病死の場合、家賃がそんなに下がらないんですよ。2000円とか3000円くらいですね。
松浦:なるほど。やはり石原さんみたいに詳しい方に、相談しながら進めるのが一番安心かなと思いました。特殊清掃が入らないパターンの事故物件とかもあるんですよね?
石原:もちろん。事故物件って中で亡くなるパターンで言うと何パターンかしかないんですよ。病死、自殺、殺人、その上が心中ですね。
実は、台東区の浅草の方で4人家族の心中があったんですけど、そこの家賃が、おそらく3LDKで20万円ぐらいだったのが、12万円ぐらいまで下がってましたね。
松浦:その場合、気づきそうですね。
石原:やはりニュースになればなるほど、皆さんが気づく可能性が上がっていきますね。中目黒のドン・キホーテから、女装した男性ストーカーが女性の後をつけて、部屋の中で殺害した事件があったかと思います。この事件によって、家賃が相当下がったそうですよ。
松浦:恐ろしい事件ですね。
人が亡くなりやすい場所の共通点

石原:不動産売買をやっていると、ラブホテルも結構扱うんです。
ラブホテルだったら、どの部屋でもおよそ1人は亡くなってる。昭和50〜60年ごろ、ラブホテル内で自殺や、薬物などを過剰に摂取することで心身に有害な影響が出る状態になるオーバードーズで亡くなった方が多いんです。
ホテル側は、夜中2時過ぎた時点で女性1人の宿泊は認めないところも多いとか。そして、雨の日にキャリーケース1つだけ持ってくる女性は泊めないこともあるそうです。とある複合型エンターテインメントホテルは、ほぼ全ての部屋で亡くなった方がいるという噂を耳にしました。
松浦:あんなに部屋数あるのに……。
石原:ホテルが完成して、47年経っているんです。なので、部屋の稼働率が3500室あるうち、50%とすると、1750×365日×47年という計算をしたんです。
かつ、日本で亡くなる方が1日1000人いるとしてその数字を当てはめていくと、某ホテルのすべての部屋で亡くなっている方がいてもおかしくないのではないかと。
松浦:なるほど。
石原:ホテルで亡くなる方が多くても問題視されない理由のひとつは、発見が早いからだと考えられます。
一方、お年寄りがアパートに何人か住んでいて、夏場で3部屋から異臭騒ぎがあって部屋を確認すると、その中で亡くなってたりとか……。そういうケースのほうが大変なんです。
松浦:大惨事ですね。
石原:大惨事なんです。実は、1970年代に建てられたマンションに、現在住んでいる居住者さんって結構お年寄りが多いんです。よって、賃貸で借りる時、分譲マンションなど古いタイプのものは気をつけた方がいいかもしれません。
松浦:確かにそうですよね。やはり自然死が多いのでしょうか?
石原:死亡確認は病院で確認されることが圧倒的に多いのですが、その場合は事故物件にはならないんですよ。
松浦:そうなんですね。
石原:他にもリノベーションされているのに、フローリングで襖の場合は、怪しいなと思ったほうがいいとか。
松浦:違和感ありますよね。
石原:建物の中で、一番日当たりが悪い場所も要注意なんです。実は、日当たりが悪い部屋は精神疾患を患いやすいとも言われているんだとか。
『大島てる物件公示サイト』のマップをずっと見てると、炎のマークが1ヶ所に集中してくるんですが、自然現象による影響も考慮すべきだと思います。特に2月や8月といった、気候が極端に寒くなる、暑くなる時期に特定の事象が集中する傾向が見られるためです。
不動産用語で『掃き溜め』と呼ばれる、地勢が低くなっている箇所や、袋小路になっている場所などに、そうした事象が集中しやすい傾向があります。これは多くの場合、日当たりが悪いなどの立地条件が関わっているケースが多いと推測されるんです。
先ほども言ったように、2月に事故物件って集中します。でも、その時期に特殊清掃できるクリーニング業者の数が少ないんですよ。だけど、繁忙期で部屋の出入りが多いから、クリーニング業者は取り合いになるんですよね。
そんな時は、2月に発生した事故物件の掃除ってなかなかできない状態になっています。特殊清掃には入るのは最後の方になるんで、大体貸し出されるのは5月からが多いと言われています。
松浦:うわー、なるほど。時期的な要因。
石原:繁忙期の場合、業者が見つからないため2ヶ月放置するしかなく、1ヶ月かけて掃除するなんてこともあります。
松浦:もし事故物件になっちゃったら、それで引っ越しちゃうかもしれないです。
石原:事故物件の中で一番予想の見分けが難しいのが、飛び降りかと思います。バルコニーから飛び降りたってなったら、部屋はそんなに損傷ないでしょうから。そうなると、家賃が下がらないパターンが多いです。
だけど、ご近所から本人の耳に入ったりすることは容易にありそうですよね。タワーマンションは、窓の開け閉めができないように作られているので、安全ですね。傾向としては、所得が低い団地に集中しているようです。
だから皆さん、防犯上オートロックがついてて欲しいっていう要望を言われますね。一方で、そのような団地はオートロックがついてないので、建物に住んでいない人が侵入して、飛び降りてしまうなんてこともあるので、注意したほうがいいと思います。
松浦:団地だと全然関係ない人が出入りできるっていうことですね。実際に怖い経験をされたことはありますか?
石原:一般の方が内見にくる時って、すでに綺麗にしているじゃないですか。でも僕ら不動産屋は、部屋の中で亡くなってる状態であったり、亡くなった直後の状態で調査のために入らなきゃいけないことがあるんです。それが一番怖いかなと……。
松浦:当時の生活が分かるんですね。
石原:遺体だけ動かされて、その人が亡くなるまで何をしていたのか動線のように見えたりするんです。その直前までカレーを食べていたんだとか……。
松浦:そんなことがあるんですか。
石原:例えば「もう親父長くないかな」と思っている親族の方がいて、相続後は売買を考えているとする。お父さんがご存命の時に、査定は失礼だからと避けるので、相続後すぐにお願いしますという依頼は多いんですよ。
松浦:なるほど。生活が見えてしまうのは少し怖いかも。
石原:部屋の中で亡くなる場所といえば、大体カーテンレールが多いんですよ。**「**ここの椅子は動かしたんだろうな」とか。心と体の体調が悪い方が、処方箋を飲む時間などメモを見ると辛くなりますね。
松浦:ああ、なんか痛々しいですね。
地名から分かるその場所の歴史とは

石原:面白いことなんですが、東京都の地名から江戸時代がどのような状態だったかを予想できるんです。
例えば池尻だと、池があったんだろうなとか。三宿の場合、宿場があったんだろうとか。三軒茶屋の場合、茶屋があったんだろうなとか。そして駒沢、深沢などの『沢』がついている場所は、小川や谷筋が連続している地形が続いていたそうです。
**そして、下馬という地名があるんですが、そこでは、事故物件が固まるんですよ。**馬から下りるって書くので、おそらく死体置き場だったと思われます。
松浦:地名からそんな予想ができるんですね。
石原:他にも、五反田とは『反』がつきますよね。田んぼの数え方って実は、一反、二反って数えるんですよ。だから田んぼが広がっていたのかなとか。そのような調査をした上で、ハザードマップにも記載されています。物件関係では危ない所かなと考えられます。
松浦:地名にまつわる歴史的な背景から遡って、検討するのも良いなと思いました。
石原:実は、江戸時代にお墓がとても集中してるところがあるんですが、現代になってその墓を壊してたところが、四谷なんです。『谷』って書く地名もあまりよくないんです。『四谷怪談』という怪談話もあるんですよ。
他にも、第2次世界大戦の最中の鶯谷とか上野地区ってお墓が集中していたんです。また、南千住は処刑場だったんですが、主に刑場へ向かう罪人と家族が最後の別れを惜しんだことに由来する、涙橋っていうのがあったんです。
他には、東京大空襲の時にみんな橋を渡って逃げている際に爆弾が落ちてきて、未だに人間の脂が古い橋にはついてしまっているんです……。現在もリアルに残っているので、建物が戦争の恐ろしさを証明しているんじゃないかなと思います。
松浦:橋に残ってるんですね。辛いです。
石原:特に台東区が多いかと思います。
松浦:台東区って下町っていうイメージありますよね。
石原:遊女屋が集まる遊廓である吉原が、今の台東区にあるんです。地方から来て遊郭で働いてた女性って身寄りがない人がとても多くて……。その周辺のお寺は全部「投げ込み寺」って言われているんです。
そこにみんな捨てられたんですよ。現在、その辺の周辺の建物は結構お手頃だったりします。やっぱり独特の空気というか、僕は重たい空気を感じますね。
松浦:都内だけでも曰くつきというか、歴史のある土地が多いですよね。
知らないと損する賃貸の仕組み

石原:賃貸条件には、2パターンあるんですよ。普通賃貸借、定期建物・定期借家ってやつですね。借地借家法(※1)という法律がある上で、普通賃貸借の場合、ずっと更新できるんです。1回住んだ人の居住権という権利があるので、「家賃上げます」と言われても居座ることできる。
しかし、定期借家の場合、更新拒絶されたら契約が終了してしまうんです。例えば「家賃上げます」って言われて断ると、「じゃあ、出てください」って言われたら、その時点で契約が終わっちゃうんですよ。
※1 借地借家法(しゃくちしゃっかほう)とは、建物を所有する目的での土地の賃貸借(借地)や建物の賃貸借(借家)において、弱い立場にある賃借人(借り主)を保護するために、民法の規定に優先して適用される特別法
松浦:今の物件がどちらなのか、帰ってすぐチェックしようと思います。怖い……。
石原:例えば、最初は事故物件だと分かっているので、家賃を結構下げるんです。契約は、1年定期借家にして、再契約できますよっていう条件を出すんです。
じゃあ1年後に「更新します」ってことになった時、「申し訳ありません。世の中の物価が上がってるので、家賃2万円上げます」と交渉するんです。すると、家を出て行くか、2万円上げられた状態で引き継ぐかどっちかになるでしょ?
松浦:それはトラップだな。
石原:トラップでしょ。だからこそ、定期借家を借りる際は特に注意して、借りたほうがいいかもしれないです。あと、オーナーさんが海外の人で、サブリース(※2)を組んでるとそういうことがあったりとかするんで。
※2 サブリースとは、不動産オーナーが所有する物件を、サブリース会社(管理会社)がまるごと一括で借り上げ(マスターリース契約)、それをさらに個々の入居者に又貸し(転貸)する賃貸管理方式。
松浦:怖いですね。次に入居した人に対しては告知義務はないんでしょうか。
石原:一応、ガイドライン上は、告知しましょうよとなっているのです。しかし、もしそれを次の人に告知しなかったとしても、1年住んでいるのであれば、大体問題はないだろうと思われる。だからこそ、一般の方は『大島てる』に頼ることになるのかな。
松浦:そうかもしれませんね。仲介業者と管理会社って違うものですよね。
石原:そうなんです。**仲介業者と管理会社って全く別なんです。**仲介業者には重要事項説明書の中の告知事項ありっていうその文言を聞くかどうかなんです。もし仲介業者が知らなかったら、そこを通さないで入るパターンもありますね。
300室管理してる会社の場合、その1室、1室に、何年か前に事故が起きたという記録が残っていたとする。そういう場合に、必ず重要事項説明書の中に記載内容で所有者の内容が書かれるんですよ。
土地、建物って分けてあるんですが、そこの所有者がどのタイミングでいなくなってとか、どのタイミングで売却されてっていう情報が書かれているんです。
他に事故物件が多いのは、道路沿いの高層マンション周辺です。なぜなら、法令で道路幅8メートル以上ある場所では高い建物が建てやすく、裏側に狭い道の古いアパートが密集しやすいからです。
松浦:そうなんですね。
石原:一方、15メートル以上の道路沿いは騒音対策で高層ビルが制限されます。また、消防車のハシゴが届くよう設計されているためです。例えば、三軒茶屋の世田谷通りは広いですが、太子堂の裏側は狭くギッシリした古い建物が多く、事故物件が集中します。
15万円以上の物件は事故物件が少なく、単身者向けの7〜9万円帯が一番多いイメージです。6万円台のアパートも要注意で、築年数も関係します。
松浦:やはり築年数も影響するんですね。
石原:また『水商売OK』『生活保護の方OK』『外国人のシェアOK』など、差別しているわけではなく縛りがないってことは、事故物件率が高いということに比例するかと思います。
松浦:うん、うん。分かる気がします。
石原:「ワンルームマンションで3人シェアOK」と書かれていたら、なんでそんな条件を出しているのかな?って不思議に思いますよね。
松浦:いやそうですよね。でも縛りを無くさないと、借りてくれないし売れないってことですね。
石原:そうなんですよ。これは、一般の方もSUUMOなどを見てくれたら分かると思います。事故物件か事故物件じゃないっていうのは、おそらく住む人が判断することだとは思います。しかし、部屋の中で亡くなっているかどうかは、注意ポイントかなと思いますね。
松浦:ありがとうございます。石原さんはいろんな方とコラボされて、YouTubeなどに出演されてご活躍中ですが、今後もそういった活動は続けていきますか?
石原:YouTubeで事故物件を扱うと、なぜか僕の会社に電話してきて「事故物件借りたいです」っていうオーダーが増えるんですよ。悩ましいところです。
週刊誌のライターさんが、芸能人の方が住んでいたあの土地を買いますと調べてくる人もいるんですよ。SNSとはうまく付き合うようにします。
松浦:不動産業の方もおろそかにならないように頑張ってください! ありがとうございました。