日本最大級の飲食店情報サイト『ぐるなび』が毎年発表している「トレンド鍋®」。2025年のトレンド鍋®は、『アロマ鍋』が選ばれました。
この記事では、話題の『アロマ鍋』の効果やレシピ、飲食店を経絡アロマセラピストの筆者がご紹介します。
『アロマ鍋』とは?
ぐるなびの定義によると、ハーブ、スパイス、柑橘類の香りを使用し、五感で味わう「香り×食」の体験で心まで満たす鍋のことを『アロマ鍋』と呼びます。
なぜトレンド鍋®に選ばれた?
株式会社ぐるなびでは選定理由を3つ挙げています。
1. ハーブの需要が急伸。食卓に“セルフケア”を
国内の香辛料市場が拡大傾向にあり、食に香りを加えることで「癒し」や「セルフケア」を求めるウェルネス志向が高まっているから。
2. AI時代に広がる、心を潤す“香り”体験の価値
AIの活用が進む近年。効率化が加速する日常の反動で、記憶に残る「五感体験」の価値が再認識されています。
ぐるなびが2025年8月に実施した会員へのアンケート調査では、食事において約8割が「香り」を重要視していると回答。五感の中でも、嗅覚は一番記憶に残りやすいとも言われており「香りマーケティング」がトレンドの傾向にあるから。
3.「香りまで食べる」がストレス社会の新習慣に
ぐるなびの調査では、約48%がリラックスや気分転換のために香りやアロマを使用すると回答。
多くの人がストレスを抱える現代において、食事の香りで心を和らげ、香りまで味わうことで心身を癒してくれる「アロマ鍋」はニーズが高まっていると言えます。
ハーブ、柑橘、スパイスなど、鍋から立ち上る香りは、五感を使い、食欲や気分を刺激する体験となります。
味や見た目だけでなく、香りを含めた体験が新たな価値を生み出しているからなのです。
アロマ鍋の効果
香りでリラックス
嗅覚(におい)が他の感覚と大きく違うのは、におい → 鼻 → 嗅球 → 脳の「感情」「記憶」「自律神経」に関わる部分(扁桃体や海馬など)に、ダイレクトに繋がるからと言われています。
ハーブや柑橘皮、スパイスの香りがふわっと広がって交感神経にスイッチが入る──。
食べながら深呼吸しているような心地良さで、冬の気分の落ち込みやイライラにも◎。
消化を助けるハーブが多い
アロマ鍋には生姜・レモングラス・パクチーなど胃腸を温めたり整えたりしてくれるハーブがよく使われます。冬に重くなりがちな胃も落ち着きそうです。
風邪予防・巡りアップ
生姜・シナモン・柚子皮など、体を温める素材が多いから、食べれば体はぽかぽかに。鍋の蒸気とその香りで鼻の通りもスッキリ。
香りで満足感アップ
他の鍋類と比べて香りが強いので、味付けが薄くても美味しさを感じやすいのもポイント。塩分控えめでも満足できて、体にやさしいのが嬉しいですね。
おすすめ食材とその効果

・ローズマリー
抗酸化作用や覚醒効果があり、疲れやすい冬にぴったり。刻んで最後に散らすと香りがぐっと引き立ち、肉料理や濃厚なスープにコクを加えてくれる。脳をすっきりさせたいときや、香りで気分転換したいときにもおすすめ。
・タイム
抗菌・消化促進効果があり、風邪予防や胃腸ケアにも◎。ハーブの香りがスープにじんわり溶け込み、煮込むほどに深い味わいに。鶏肉や魚との相性もよく、体の中から温まりたいときに活躍する。
・レモングラス
柑橘系の爽やかな香りが特徴で、食欲を刺激しながら体を温める作用も。じっくり煮ることで香りがスープ全体に広がり、レモンのような爽やかさが加わる。アジアンテイストやスパイシー鍋との相性抜群。
・生姜
体を温め、血行や巡りを促進する効果が高い定番食材。スープに入れるとほんのり辛味が溶け込み、寒い季節や冷えが気になるときにぴったり。消化を助ける作用もあり、胃腸の負担が軽い鍋作りにもおすすめ。
・柚子
気持ちをリフレッシュさせてくれるような爽やかな香りが鍋全体を華やかにする。食欲増進や消化促進の作用も期待できるため、重めの鍋でも食べやすくなる。皮を刻んで最後に散らすと香りが際立ち、見た目にも彩りを添えてくれる。
・パクチー
独特の香りでエスニック感をプラスできる食材。消化促進や血流改善、デトックス効果も期待でき、スープや鍋にアクセントを加えたいときに最適。好みが分かれる香りなので、少量から試すと食べやすい。
・レモン
酸味と香りで鍋の味を引き締める効果がある。ビタミンCが豊富で抗酸化や免疫サポートにも◎。スープへ最後に絞るだけでさっぱり感が増し、脂っこい食材と組み合わせると、くどさを抑えられる。
・唐辛子
辛味が体を温め、血行促進や代謝アップにも役立つ。スープに加えるとほどよいピリ辛が全体に広がり、鍋にパンチを加えることができる。寒い季節の体を芯から温めたいときにおすすめ。
・八角
甘くスパイシーな香りで、煮込み料理に深みを与える。抗菌作用や消化促進の効果もあり、肉や根菜と一緒に煮込むと香りと味わいが引き立つ。中華鍋やスパイス鍋にぴったり。
・カルダモン
爽やかで甘い香りが特徴のスパイス。胃腸の働きを整え、消化促進やリラックス効果が期待できる。鍋に少量入れるだけで、香りがぐっと華やかになり、体も心もほっとする味わいに。
・シナモン
甘く温かみのある香りで体を温め、巡りを良くする効果がある。抗酸化作用や血糖値サポートの効果も期待でき、冬の鍋にひとさじ加えるだけで香りの奥行きが生まれる。特にフルーツやスパイスを使った鍋に合う。
家で作れる簡単レシピ
スペイン産の有機オリーブに、レモン、いよかん、柚子の柑橘系から選べるフレーバー付きのオイルを使った「アロマ鍋」の簡単レシピをご紹介します。
フレーバーオリーブオイルのアロマ鍋(4人分)
◼︎材料
鶏もも肉…2枚
生椎茸…2個
みつ葉…2束
パクチー…2束
鶏がらスープの素…2袋
水…700ml
ローリエの葉…2枚
フレーバーオリーブオイル…適量
◼︎作り方
1:鶏もも肉は1口大にカット、生椎茸は軸を取って薄切り、葉物類は4cmの長さにカットする
2:鍋に鶏がらスープの素・水を入れて火にかけ、沸騰したらローリエの葉・鶏もも肉を入れて9割火を入れる
3: 生椎茸・葉物類を加え、フレーバーオリーブオイルをかけたら、出来上がり!
引用:
https://www.instagram.com/reel/DSSIH8yD\_rl/
女子会でも使える、都内の『アロマ鍋』が食べられるお店
・【表参道】薬膳レストラン10ZEN 青山店
冬季限定で「アロマ鍋」の提供が始まっています。ナツメや党参(ヒカゲツルニンジン)などの生薬で気を補う、薬膳系の鍋です。ミルキーな牡蠣の旨味たっぷりで、疲労回復や美肌づくりにもおすすめ。また柚子の香りが胃腸を優しく活性してくれます。この時期ならではのアロマ鍋です。
リンク:
https://www.instagram.com/yakuzen\_10zen\_aoyama
・【銀座】瀬戸内ダイニング 遠音近音 Ochi Kochi
瀬戸内の旬の食材が味わえるお店。中でも人気の「アロマ鍋」が「広島海鮮レモン鍋」です。瀬戸内レモンを使用した香りの良い塩ベースのスープに入っているのは、広島県産の牡蠣や真鯛。ヘルシーなアロマ鍋をお求めの方に。
リンク:
https://www.ginza-ochikochi.com
・【麻布十番】博多ほたる 麻布十番店
ぐるなび公式でも紹介されているお店。香り高いスパイスをふんだんに使った滋味深いアロマ火鍋の「薬膳きのこもつ火鍋」が人気です。数種類のきのこ、薬膳スパイスで旨みを抽出し、キャベツの甘みともつで仕上げています。辛いものがお好きな方におすすめです。
リンク:
https://www.behappy-obu.co.jp/hotaruazabujuban
五感で楽しむ“香りの冬時間”
アロマ鍋は、香りを楽しむことで、ただお腹を満たすだけじゃなく、心もほっと温めてくれます。
【アロマ鍋を楽しむポイント】
・食材を選ぶときは「香り」を意識するだけで、いつもの鍋が特別な体験に
・少量のスパイスを加えるだけで、体も温まり、冬の冷えもやわらぎます
・深呼吸しながら味わえば、忙しい毎日でも心の余白が生まれます
手軽に作れる材料でも、五感を意識するだけで、日常の鍋時間が自分への小さなご褒美に変わります。
今年の冬は、アロマ鍋でハーブやスパイスの香りに包まれながら、心と体を満たす時間をお楽しみください。
参考文献:
『もっと自由に、もっと楽しく! スパイス&ハーブの教科書』 水野仁輔・著 ナツメ社