顔タイプ診断で判明!30代・40代が「なんか似合わない服」を選んでしまう3つの理由

顔タイプ診断で“似合う”の理由を言語化。子ども顔/大人顔×直線・曲線の3視覚ルールでネックライン・柄・素材の選び方と着回し術を、診断別コーデ例と簡単チェック付きで具体解説。買い物で迷わないコツやクローゼットを活かす着回し術まで、今すぐ試せる実践ポイント満載。

顔タイプ診断で判明!30代・40代が「なんか似合わない服」を選んでしまう3つの理由

顔タイプ診断の基礎:子ども顔/大人顔×直線/曲線で“似合う”を言語化

国内の検索動向では「顔タイプ診断」への関心がこの数年で上昇傾向にあるというトレンドが見られます。なお、検索指標は相対値であり、絶対的な利用者数や市場規模に直結しない点には留意が必要です[1]。一方で、クローゼットの中身は意外と保守的で、複数の消費者調査では**「着ていない服がある」と答える人が9割以上にのぼる結果もあります[2]。編集部が各種データと現場の声を突き合わせると、選択肢が増えた現在、私たちが迷っているのは“センス”ではなく“言語化”だと感じます。似合う・似合わないは気分や流行ではなく、顔立ちの印象、線の性質、ボリュームのバランスといった視覚のルールで説明できます。視覚心理の研究でも、人は形やまとまりの一致に安心や洗練を感じやすいとされ、顔と装いの“線”や“質感”が呼応すると違和感が減って「似合う」が立ち上がる**と説明できます[3,4]。

顔タイプ診断は、顔の印象を大きく二つの軸で捉えます。ひとつは“子ども顔〜大人顔”という成熟度の軸。もうひとつは“直線〜曲線”という形の軸です。丸みのある輪郭や大きな瞳、パーツ間の距離が近いと幼さ=親しみやすさが強まり、反対に骨感やシャープさ、パーツがすっきり整うと大人っぽさ=信頼感が前面に出ます。乳児でも「信頼感が高い」と大人が評価する顔をより注視するという報告があり、信頼感の印象は早期から知覚されうることが示唆されています[5,6]。直線が優位ならシャープでクール、曲線が優位なら柔らかでエレガント。視覚心理の研究でも、直線・曲線といった形状特性は好悪や評価に影響することが示されています[3,4]。

編集部の感覚値で言えば、丸首ニットがしっくり来る人は、顔に曲線が多い傾向があり、Vネックやテーラードが決まりやすい人は直線優位であることが多い。これは偶然ではなく、首元のラインが顔の要素を繰り返しているからです。似合うはセンスではなく繰り返し。顔の情報を、服・素材・柄・アクセサリーで繰り返すと調和が生まれます。

セルフ診断の入口:写真と3つの観察ポイント

スマホで自然光の正面写真を撮り、縦横比や輪郭の形、目・鼻・口のサイズと配置、眉や顎の角度を観察します。子ども顔寄りか大人顔寄りか、直線が目立つか曲線か。厳密な採寸がなくても、鏡越しに「あ、ラウンドが馴染む」「角のあるフレームが強すぎる」といった体感は得られます。オンラインの簡易診断は入口として有効ですが、誤差もあるため、結果はヒントとして使うのが賢明です。大切なのはラベルではなく、そこから導ける選び方のルールです。

タイプ別ファッションの考え方:線・スケール・質感をそろえる

ここからは診断結果を服に落とし込む具体論です。まず、子ども顔寄りの人は“軽さ”が鍵になります。首元はクルーネックやボートネック、襟は小さめを選ぶと顔の情報とぶつかりません。丈は少し短め、柄は小さめのボーダーやドット、スニーカーやキャンバス地の軽い素材が馴染みます。ソフトでマットな質感、ステッチやボタンのサイズも控えめが心地よく、髪もふわりと動きがあると全体がつながります。

大人顔寄りの人には“落ち感”と“直線の整理”が効きます。Vネックや開きのきれいなシャツ、テーラードやセンタープレスなど、縦のラインを強調するデザインは信頼感を引き上げます。スカートはIラインやマーメイド、パンツはストレート。無地や大きめの柄が映え、シルク混やウールなどほどよい光沢の素材が似合います。アクセサリーは長さのあるものや構築的なデザインで、量を足すより一点の質を選ぶとよいバランスになります。

曲線優位の顔立ちには、ラウンドネック、ドレープ、バルーンスリーブ、フレアなど、柔らかな曲線を描く服が呼応します。パールや丸みのあるモチーフ、艶のあるレザーやとろみ素材は相乗効果を生みます。直線優位の顔立ちなら、スクエアネックやVネック、シャープなラペル、ストライプ、ジオメトリック、カクッとしたバッグが機能します。スクエアトゥやエッジの効いたアクセサリーは輪郭とリズムを揃えてくれます。

印象を左右する重要変数が“スケール”です。顔のパーツが小ぶりで繊細なら、柄・ボタン・アクセのサイズも小さめに。存在感のある目鼻立ちなら、大きめのピアスや幅広のバングル、太畝のリブなどスケールを合わせると間延びしません。バッグも、繊細な印象にはミニ〜ミディ、力強い印象にはミディ〜ラージが安定します。ここで役立つのが編集部の目安、**「7:3のミックス」**です。例えば直線優位で大人顔の人がフェミニンなワンピースに惹かれたら、全体の7割を直線(テーラードジャケット、スクエアバッグ、ストレートブーツ)で固め、残り3割で曲線(揺れるピアスや柔らかな素材感)を足す。逆に曲線優位の人がシャープなセットアップに挑戦する日には、ラウンドトウやとろみブラウスで緊張をゆるめる。ルールと遊びの配分を決めると、流行にも安心して乗れます。

ケーススタディ:編集部メンバーのアップデート

40代で管理職に就いた編集部メンバーは、会議での存在感を求めて黒のテーラード一択にしていましたが、顔は曲線多めの大人顔。堅さが先行し、「怖く見える」と言われたことが気になっていました。顔タイプの観点で、ジャケットのラペル幅を少し丸みのあるものに替え、インナーをとろみのあるボウタイに変更。ピアスもしずく型に。構成要素自体は変えずに線と質感を調整しただけで印象が和らぎ、本人のストレスも減少。「同じ黒でも、今日は肌が生きて見える」と実感を語ります。顔の線と服の線を一部そろえるだけで、空気は変わる。顔の魅力度が衣服の印象評価にも影響しうるという認知心理学的示唆も報告されています[7]。劇的な衣替えをしなくても、手持ちの中で十分に更新は可能です。

買い物が楽になる実装術:鏡の前の3つの確認とクローゼット設計

買い物の前に、鏡の前で首元の形を当ててみます。クルー、V、スクエア、ハイネック。顔と馴染む開きはどれか。次に、柄とアクセの大きさを合わせます。耳の存在感や瞳のサイズに対して、大ぶりか小ぶりかが過不足ないか。最後に、素材のコントラストを確認します。顔がマットなら服は少し艶を足す、顔に艶があるなら服はマットに寄せる。たったこれだけで選択肢は半分に減り、試着の効率が上がります。オンライン会議が多い人は、上半身の優先度を一段引き上げ、ネックライン・イヤリング・メガネのフレームで“顔まわりの設計”を整えると画面映えが安定します。詳しい見え方の工夫は、メイクの視点も含めて オンライン映えメイク の記事も参考にしてください。

クローゼットは“核”を決めると迷いが減ります。平日用にシルエットを1〜2型決め、そこに色や素材で季節差分を重ねていく。例えば、大人顔×直線寄りの人なら「Vニット+テーパード+プレーンパンプス」を軸に、春はコットン、冬はウール、夏はノースリと素材を替える。曲線寄りなら「クルーネック+揺れ感スカート+丸みバッグ」を軸に、色と柄のスケールで遊ぶ。軸が決まると、セールでも冷静に選べます。整理の視点は クローゼット整理術 も併せてどうぞ。

買い足しの判断基準は、顔のタイプに対する“補正”が必要か“強調”が必要かで変わります。親しみやすさを保ちながら権威性も欲しいなら、子ども顔寄りの人は直線要素を一点投入(センタープレスやストレートシューズ)。逆に硬さをほどきたいなら、直線優位の人は曲線の小物(ラウンドバックル、しなやかなスカーフ)で呼吸を入れる。予算配分は小物に厚めが合理的です。バッグと靴、そしてメガネやピアスは顔との相性がダイレクトに出るため、ここに投資するほど“似合う”の回収率が高くなります。色の統合は パーソナルカラー の視点も足すと、ワードローブ全体の整合が取りやすくなります。

季節の見直しルーティン:15分でやること

季節の変わり目に、15分だけ“顔まわり”の棚卸しをします。今季よく使ったネックラインは何か、使わなかったアクセはどれか。使われなかった理由がタイプに反しているのか、TPOに合わなかったのか、コンディションの問題かを言語化します。言語化できれば、次の一枚は具体化します。例えば「Vの開きが深すぎて落ち着かなかった」なら、浅めVへ。「小花柄がぼやけた」なら、柄のコントラストかサイズを一段上げる。小さな修正の積み重ねが、クローゼット全体の“納得感”を底上げします。

よくある誤解とアップデート:年齢・役割・流行とどう折り合うか

誤解されやすいのは、「タイプは固定で、外れると似合わない」という考えです。実際は、髪型や体重の変化、歯列やフェイスラインの変化、メガネの有無でも印象は変わります。さらに、役割や立場によって“求められる印象”は日々動いていく。子どもの参観日と役員会、同じ人でも最適解は違います。だからこそ、タイプは“出発点”と捉えるのが健全です。そこからどれだけ寄せるか、どこで外すかを設計する。編集部は**「似合う」と「ふさわしい」は両立可能**だと考えます。直線優位の人が柔らかな席に出るなら、全体を曲線に寄せつつ、どこか一箇所に直線の芯を残す。曲線優位の人が堅い場に向かうなら、直線アイテムで骨格をつくり、質感と艶で柔らかさを添える。二律背反に見える要素も、比率で解けます。

もう一つの落とし穴は“診断沼”です。ラベルを集めても、朝の迷いは減りません。減るのは“選ぶ言葉”が増えた時です。ネックライン、柄のスケール、素材の艶、アクセの形。ここまでを自分の言葉で説明できると、店頭でもECでも意志決定が速くなります。流行との折り合いも、線の相性で分解すれば怖くありません。例えばトレンドのビッグショルダーは直線要素が強いので、曲線寄りの人は色を柔らかくする、腰回りに揺れを足す、耳元を丸みで中和する。トレンドを“線”に翻訳すれば、取り入れる・見送るの判断がクリアになります。

最後に、変化への耐性について。私たちの顔や体、働き方は年々アップデートされます。40代で前髪を作ったら曲線が増した、在宅でメガネ時間が延びて直線が強まった。そんな小さな変化を面白がる視点は、自分の現在地を肯定し直す力になります。正解を探すより、納得に近づく。そのための道具として、顔タイプ診断を気軽に使い倒していきましょう。

まとめ:朝の3分を軽くする“地図”を持つ

顔タイプ診断は、「何となく」を「だから」に変える実用の地図です。子ども顔/大人顔と直線/曲線の二つの軸で、ネックライン、柄のサイズ、素材の艶、アクセの形をそろえるだけで、装いは驚くほど落ち着きます。買い物前に鏡の前で形・スケール・質感の3点を確認する。クローゼットは“核”のシルエットを決め、小物で比率を微調整する。流行は“線”に翻訳し、7:3のミックスで自分らしさを保つ。そんな小さな積み重ねが、今日の自分を少しだけ好きにします。

きれいごとだけで装いは決まらない。だからこそ、理屈を味方につける。明日の朝、クローゼットの前で、まず首元の形から確かめてみませんか。その3分が、午前中の集中力と機嫌を支えてくれます。もっと深掘りしたい人は、色の視点は パーソナルカラー 、体のラインは 骨格タイプ の記事へ。あなたのワードローブは、きっと今日から軽くなります。

参考文献

  1. Google トレンド ヘルプ: トレンド データの仕組み https://support.google.com/trends/answer/4365533?hl=ja
  2. PR TIMES: 「クローゼットの中に“着ていない服がある”」と回答した人の割合に関するXZアプリ調査 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000011269.html
  3. 形状(直線/曲線)が評価に与える影響に関する実験的検証(J-STAGE掲載 論文) https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketing/38/4/38_2019.014/_html/-char/ja
  4. Review: Perception of curvature and its contextual modulation(PMC) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11532414/
  5. 実践女子大学プレスリリース: 6〜8か月乳児が大人の評価する「信頼感の高い顔」をより注視 https://www.u-presscenter.jp/article/post-40015.html
  6. PLOS ONE(PMC): Infant sensitivity to facial trustworthiness cues(乳児の顔信頼性手がかりへの感受性) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6126855/
  7. 新潟大学関連の認知心理研究紹介: 顔の魅力度が衣服の印象に与える影響(紹介記事) https://kancho-t.com/%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%81%AE%E8%A9%B1%E9%A1%8C/%E9%A1%94%E3%81%AE%E3%80%8C%E8%89%AF%E3%81%97%E6%82%AA%E3%81%97%E3%80%8D%E3%81%A7%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8B%E6%9C%8D%E3%81%AE%E5%8D%B0%E8%B1%A1%E3%80%80%E6%96%B0%E6%BD%9F%E5%A4%A7%E5%87%86%E6%95%99/

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