30代・40代が選ぶ「罪悪感ゼロ」美容ブランド10選|忙しくても続けられる選び方のコツ

国際調査で57%が環境配慮で購買を変えると回答。忙しい35〜45歳向けに、編集部が“続けられる”エシカル美容ブランド10選を認証・リフィルの視点で丁寧に紹介。買い方のコツや価格目安も掲載しています。詳しくはこちら。

30代・40代が選ぶ「罪悪感ゼロ」美容ブランド10選|忙しくても続けられる選び方のコツ

エシカル美容が「きれいごと」で終わらない理由

最新の国内意識調査では、約5割の消費者が「エシカル消費につながる商品・サービスを購入したい」と回答し[1]、国際的な調査でもサステナブルな製品に対して平均12%のプレミアムを支払ってもよいという結果が報告されています[2]。美容領域でも同様の潮流が続き、自然由来や動物実験フリー、リフィル対応といった「エシカル」な価値は、単なる理想論ではなく選ばれる理由になりつつあります。編集部が国内外の動向と一次情報を横断的に確認したところ、エシカルの定義は一枚岩ではありませんが、共通して人・地球・透明性**に向き合う姿勢が見えてきました[3]。

とはいえ、忙しい35〜45歳の私たちにとって、毎日のケアは「気持ちよく、続けられるか」が最重要です。エシカルに配慮しながらも肌実感や使い勝手を妥協しない選択肢はあるのか。この記事では、編集部の基準に照らして選んだエシカル美容ブランド10選と、迷わず選ぶための視点、今日から続けるためのコツを、データと生活感のあいだでバランスよくお届けします。

エシカル美容は、環境や社会に配慮した原料や製法を選ぶだけでは完結しません。研究データでは、供給網の可視化や第三者認証の有無が継続率や信頼を高め、結果的に売上にも好影響を与えることが示されています[4]。ユーザー側も「なぜ、それを選ぶのか」を理解できるほど、購買満足度が上がる傾向が報告されています[4]。つまり、気分の良さと納得感が両輪になっているのです。編集部の検討では、認証や情報開示に加えて、リフィルや長期使用設計、包装材の削減といった「使い切るまで寄り添う設計」が、結果的に続けやすさに直結していました[5]。

さらに、仕事・家事・ケアの役割が重なりやすい世代にとっては、手間が増えると習慣が途切れがちです。だからこそ使いやすさと実感を伴うことが、エシカルを日常に落とし込むカギになります。以下の10ブランドは、その両立に挑み続ける姿勢が印象的でした。

編集部が選ぶ、エシカル美容ブランド10選

LUSH(ラッシュ)

固形のシャンプーやボディバーなど「パッケージレス」を早くから打ち出し[5]、動物実験反対の取り組みでも知られるブランドです[6]。返却可能な黒いポットは回収・再資源化の仕組みが整っており、毎日のシャワーで自然とプラ削減に参加できる設計が心地よい。香りの幸福感が高く、バスルームでのセルフケア時間を楽しみたい人に向いています。

Neal’s Yard Remedies(ニールズヤード レメディーズ)

英国発のオーガニックコスメ。信頼性の高い認証機関の基準でつくられた製品が多く、ブルーボトルのガラス容器はリサイクルを前提としたデザインです。ハーブが主役のアロマケアは忙しい夜の呼吸を深くし、スキンケアがリセットのひと時へと変わります。原料の来歴を丁寧に開示する姿勢も、選ぶ理由になります。

WELEDA(ヴェレダ)

自社農園や提携農園での生物多様性への配慮、原料の責任ある調達に関する国際的な基準への準拠など、自然と共生する哲学が根付いたブランドです。長年愛される保湿クリームは乾燥が厳しい季節にも頼りがいがあり、肌の「守られている」感覚が続きます。家族でシェアしやすい点も日常使いの強みです。

Dr. Bronner’s(ドクターブロナー)

多用途に使えるソープが象徴的な存在で、オーガニック原料やフェアトレードへの継続投資を公表してきました。ひとつで顔・体・手・一部の掃除まで用途が広がるため、ボトル数や荷物が減り、暮らしのシンプル化にも貢献してくれます。香りの種類が豊富で、家族の好みに合わせて選びやすいのも魅力です。

Ethique(エティーク)

ニュージーランド生まれのプラスチックフリー・ビューティ。固形のシャンプーやコンディショナー、スキンケアバーは、コンポスト可能な紙パッケージに収まり、浴室でのゴミを最小限に。旅行やジム通いが多い人ほど、その携帯性と使用感のバランスに納得できるはずです。水を運ばないという発想が、輸送時の環境負荷の低減にもつながります。

RMS Beauty(アールエムエス ビューティー)

メイクしながら素肌感をいかすアプローチで、ガラス容器やシンプルな成分設計にこだわってきたブランドです。指でさっと塗れるマルチユースのカラーは、朝の支度時間を短縮しつつ血色感をプラス。余計なものを足さないミニマルな哲学は、クリーンな美意識を後押ししてくれます。

Kjaer Weis(ケア・ヴァイス)

丈夫なメタルケースを長く使い、カラーだけを詰め替えるリフィル方式の先駆け的存在。使い捨てを前提としない設計は、所有の満足と資源配慮を同時に満たします。発色と質感に妥協のないラグジュアリーさがあり、メイクの時間を小さな儀式に変えてくれるでしょう。

SHIRO(シロ)

北海道の素材を中心に、酒粕やがごめ昆布など土地に根ざした原料を活かすブランド。近年はアップサイクルに目を向けた取り組みやリフィル対応の強化も目立ちます。シンプルで清潔感のある香りと、生活空間になじむデザインは、使い続けるほどに愛着が増していきます。

OSAJI(オサジ)

敏感肌への配慮と、心地よさを両立する処方設計が特徴。原料選定や製造の考え方を公開し、肌と環境の双方に丁寧であろうとする姿勢が貫かれています。落ち着いた香りや控えめなデザインは、日々のルーティンに静かに溶け込み、長く寄り添う相棒になってくれます。

athletia(アスレティア)

使い続けるためのリズムと気分に着目し、パッケージや店舗運営でも環境配慮を進める日本発ブランドです。呼吸を整えるようなアロマ設計とテクスチャーの良さで、セルフケアのスイッチが自然に入るのが魅力。リフィル対応アイテムを選べば、使い心地はそのままに廃棄物を抑えられます。

迷わないための「選び方」と続けるコツ

まず意識したいのは、製品ページやラベルで第三者認証や調達方針の開示を確認することです。COSMOSなどの自然・オーガニック系認証[3]、動物実験フリーを示すマーク、森林認証紙(FSC)や再生材の使用表示など[7]、外部基準に照らした情報があるほど、判断がしやすくなります。次に、最後の一滴までを想像して選ぶ視点も有効です。たとえば、リフィルや詰め替えが用意されているか、容器が分別しやすいか、店舗やブランドが回収スキームを持っているかをチェックすると、使い切ったあとに迷わずに済みます。

続ける自信を高めるには、生活リズムと相性の良いプロダクトから始めるのが近道です。毎日必ず使うハンドソープやリップ、シャンプーのようなアイテムは、切り替えの効果が可視化されやすい領域ですし、旅行やジムが多いなら固形バーやミニサイズを選ぶと負担が減ります。香りやテクスチャーの好みが合うことも継続の鍵ですから、可能なら店頭で試し、肌や髪との相性を確かめてから迎え入れると失敗が減ります。

価格については、無理にすべてを置き換える必要はありません。頻度の高い日用品からエシカルに寄せ、スペシャルケアは気分が上がる一軍に絞る、といったハイ&ローの共存が現実的です。編集部でも、ボディソープを固形に切り替えただけで浴室の容器が減り、掃除が楽になったという実感がありました。小さな成功体験が、次の切り替えを後押ししてくれます。

「効果」と「エシカル」を両立させる視点

エシカルな選択は、肌や髪の仕上がりを犠牲にするものではありません。研究データでは、原料の品質管理や安定化技術の進歩により、自然由来処方でも保湿やテクスチャー、耐久性の面で高い顧客満足を得る事例が報告されています[8]。重要なのは、自分の悩みに必要な機能を明確にし、その上でブランドの姿勢や認証、設計思想に共感できるかどうか。つまり、**「私の肌に合う」×「社会にやさしい」**の交点を探すことです。

時短と結果を両立したいなら、マルチユースのカラーや多用途ソープのように「一本で複数の役割」を果たすアイテムが相性抜群です。ゴミを減らしたいなら、固形バーやリフィルを優先し、定期購入ではなく使い切りのペースに合わせて見直すだけでもフードロスならぬコスメロスが減ります。迷ったときは、成分リストやQ&A、サステナビリティレポートに目を通すと、そのブランドが掲げる良心が数字や行動で見えてきます。

まとめ:今日の小さな一歩が、明日の習慣になる

完璧を目指すより、ひとつ置き換えるところから始めるのがエシカル美容の現実的な入口です。毎日使うアイテムを一つだけエシカルなブランドに変更し、使い切ったらリフィルにスイッチする。その小さな一歩が、気持ちの良さと達成感を連れてきます。やがて選択は習慣になり、習慣はあなたと周囲の景色を静かに変えていくはずです。

**「私が無理なく続けられるエシカルは、どれだろう?」**そう問いかけながら、今日の買い物カゴをほんの少しだけアップデートしてみてください。もし迷ったら、ここで紹介した10ブランドから、香りや触感、デザインの直感が合うものを一つ選んでみる。次にどのアイテムを変えるかは、また次回考えれば大丈夫です。続けられる選択こそ、最もエシカルな選択なのです。

参考文献

  1. 環境省 カーボンニュートラルポータル. 社会課題・社会貢献活動に関する関心/エシカル消費に関する意識調査(出典:消費者庁「令和6年度第3回消費生活意識調査(2024年10月)」). https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/topics/20250626-topic-73.html
  2. Bain & Company. Press Release: Consumers say their environmental concerns are increasing due to extreme weather; study shows they’re willing to change behavior, pay 12% more for sustainable products (2023). https://www.bain.com/about/media-center/press-releases/2023/consumers-say-their-environmental-concerns-are-increasing-due-to-extreme-weather-study-shows-theyre-willing-to-change-behavior-pay-12-more-for-sustainable-products/
  3. COSMOS-standard AISBL. About the COSMOS signature: consumer guarantee and standard principles. https://www.cosmos-standard.org/en/
  4. MIT Sloan School of Management. Supply chain visibility boosts consumer trust and even sales. https://mitsloan.mit.edu/ideas-made-to-matter/supply-chain-visibility-boosts-consumer-trust-and-even-sales
  5. Lush UK. Packaging-free cosmetics(Solid/naked products and plastic reduction). https://www.lush.com/uk/en/a/packaging-free-cosmetics
  6. Lush. Cruelty-free makeup and anti–animal testing stance. https://www.lush.com/ie/en/c/cruelty-free-makeup
  7. 資生堂 お客さまサポート. 化粧品の箱に記載されているFSCマークとは何ですか?(FSC認証紙の説明). https://faq.wp.shiseido.co.jp/faq/show/294?category_id=279&site_domain=support
  8. MDPI. Consumer attitudes and acceptance toward natural-ingredient cosmetics(オープンアクセス論文). https://www.mdpi.com/505890

著者プロフィール

編集部

NOWH編集部。ゆらぎ世代の女性たちに向けて、日々の生活に役立つ情報やトレンドを発信しています。