40代の髪パサつき&ボリューム低下を防ぐ4つの対策【洗う・乾かす・守る・整える】

40代の髪は徐々に細くなり、乾きやすく潤いが戻りにくい傾向があります。本稿ではパサつきやボリューム低下の原因を丁寧に解説し、洗う・乾かす・守る・整えるの4つの実践的対策を編集部が厳選して紹介。今日から試せるステップ付きで、35〜45歳の女性に寄り添う内容です。

40代の髪パサつき&ボリューム低下を防ぐ4つの対策【洗う・乾かす・守る・整える】

なぜ“パサ”と“ボリューム低下”が起こるのか

40代以降、毛髪径は10年で約3〜5%細くなるという研究データが紹介されることがありますが、毛髪径はおおむね40歳前後でピークを迎え、その後徐々に減少していくとする総説もあります[1]。毛の本数や太さが少しずつ変化すると、同じスタイリングでも根元の立ち上がりが弱まり、毛先は乾燥で光を乱反射させて“パサ”が目立ちやすくなります。医学文献によると、紫外線は毛髪のタンパク質(ケラチン)を酸化し、キューティクルの損傷を進め[2,3]、さらに高温の熱処理は構造劣化と水分保持力の低下を招くことが示されています[3]。編集部が各種データを精査すると、原因は一本ではなく「髪そのものの変化×頭皮環境×生活習慣」の掛け算で進むことが見えてきました。つまり、対策も点ではなく線でつなぐことが鍵です。ここでは、今日からできる現実的な低下対策を、科学的背景とともにシンプルに整理します。

年齢とともに毛髪は直径がわずかに細くなり[1]、キューティクルの重なりが乱れやすくなります。研究データでは、紫外線(特にUVB)が毛髪の強度を下げ、UVAは色やツヤの低下に関与することが報告されています[2,3]。さらに、日常的な熱ダメージも見逃せません。180℃前後の高温アイロンはキューティクル損傷を増やし、含水状態と機械的性質を不安定にします[3]。これが触れたときのガサつきや、艶のにじみが消えるような“パサ”の正体です。

頭皮側の変化も、ボリュームの見え方に直結します。加齢や生活リズムの影響で血流や組織環境が変化すると、毛根が受け取るシグナルや栄養の供給が鈍りやすく、成長期がやや短くなる可能性が示唆されています[1]。結果として一本一本が細く短くなり、同じ本数でも面積あたりの“見た目密度”が下がります。湿度の高い日には、髪内部の水素結合がほどけやすく、根元の立ち上がりが保ちにくくなることも、ボリューム低下を体感させる一因です[2]。

“パサつき”の分子レベルでの背景

髪の表面を覆うキューティクルは瓦のように重なり、その隙間をセラミドなどの脂質が埋めています。紫外線や高温、アルカリ処理の累積でこの脂質が流出すると、内部の水分が保持しづらくなり[3]、乾くと硬く、濡れてもまとまりにくい状態に傾きます。毛髪は適切な水分量で最も弾力を保ちますが、過乾燥でも過吸水でも脆くなることが毛髪科学の基礎知識として示されています[2]。

“ボリューム”が落ちる物理学

根元が立ち上がるかどうかは、毛の太さ、密度、そして乾燥後の形状記憶で決まります。毛が細くなると曲げに弱くなり、重力と湿度の影響を受けやすくなります。スタイリングで根元に熱を与えた直後は持ち上がっても、冷める工程で適切に固定できないと、すぐに寝てしまいます。毛髪は水分と熱で一時的に結合が緩み、冷却・乾燥で再固定されるため、低温〜中温で根元を起こし、冷風で素早く“固定”する工程はセット保持に合理的です[2]。

今日からできる低下対策:洗う・乾かす・守る

対策の柱はシンプルです。洗いすぎず、必要なところだけを清潔にし、髪内部に水分と脂質を適度に抱えさせ、熱と紫外線から守る。これだけで“パサ”は目に見えて和らぎ、根元のボリュームも戻りやすくなります。

まずシャンプーは、頭皮の皮脂バランスを崩しにくいアミノ酸系やベタイン系を選ぶと、洗浄はマイルドでもニオイやベタつきには十分に対応できます。髪全体を泡でこすらず、頭皮を指の腹で洗い、毛先は泡をなじませる程度にとどめると、キューティクルの剥離を最小化できます。pHは弱酸性の製品が多く、カラー毛の褪色やキシみを抑えやすいのも利点です。

次にコンディショナーやトリートメントは、コームで軽くとかして均一に行き渡らせるひと手間が効きます。カチオン性コンディショニング成分(例:ベヘントリモニウムクロリドやセトリモニウムクロリド)は、表面の静電気を抑え、摩擦を減らして枝毛の進行を防ぎます[4]。洗い流しすぎないことも小さなコツで、ぬるつきが消えた時点で止めると、表面の“すべり”が残りやすく、乾燥後の光沢にも差が出ます。

タオルドライは、面で押し当てて水分を移すのが基本です。摩擦を立てるとキューティクルが起き上がり、パサの予備軍が増えます。ドライヤーは髪から15〜20cm離し、根元から乾かします。根元を指で持ち上げるように風を入れ、七〜八割乾いたらいったん冷風で形を固定し、最後に毛先を低〜中温で整えると、ツヤとボリュームを両立しやすくなります[2]。高温のヘアアイロンを使う場合は、事前に耐熱成分配合のミストやミルクをなじませ、温度は160℃前後を上限の目安に。挟む時間を短くし、同じ箇所への往復を避ければ、累積ダメージを抑えられます[3]。

外出前には、髪用UVスプレーや帽子で紫外線をカットします。特に分け目は直射を受けやすいので、日中だけでも分け目を時々ずらすだけで、頭皮と根元の負担を分散できます[2,3]。仕上げのオイルは“量より薄さ”。手のひらでよく伸ばして、毛先の外側と内側をサッとなでる程度にとどめると、重さでペタンとなるのを防げます。軽やかさが欲しい日は、オイルよりもミルクや軽めのシリコーン入りセラムが扱いやすいでしょう[3].

編集部の実践メモ:朝5分の“根元起こし”

忙しい朝は、根元だけを霧吹きで少し湿らせ、分け目を5mmほどずらしてからドライヤーの風を根元に直角で当て、すぐ冷風で固定するだけでも雰囲気が変わります。仕上げに軽いドライシャンプーやボリュームパウダーを“地肌ではなく根元近くの髪”になじませると、湿度の高い日でもつぶれにくくなります。夜は落としやすいスタイリング剤を選び、その日の汚れはその日のうちにリセットしておくと、翌朝の扱いやすさが続きます。

内側からの下支え:栄養・睡眠・頭皮習慣

髪はケラチンというタンパク質の塊です[2]。食事で十分なタンパク質をとれていると、根元で新しく生まれる髪の“材料不足”を避けやすくなります。体格や活動量にもよりますが、目安として体重1kgあたり約1.0gのタンパク質を一日に分けて摂ることは中高年の筋骨格・機能維持の観点からも推奨されます[5]。鉄や亜鉛、ビタミンDは毛包の働きと関係が深く、偏りが続くとコンディションに響く可能性があります[6]。まずは主食・主菜・副菜をそろえ、豆類や卵、魚、赤身肉、乳製品、海藻、ナッツをローテーションさせるだけでも、抜けやすさや立ち上がりの変化を体感する人は少なくありません。

睡眠は髪の“製造時間”でもあります。入眠後の深い睡眠が続くと、自律神経のリズムが整い、翌日の皮脂分泌や血流が安定しやすくなります。就寝90分前に湯船で体温を一度上げ、上がった体温が下がる頃に布団に入ると、寝つきがスムーズになります。アルコールは一時的に寝つきが良く感じられても、後半の睡眠を浅くしやすいことが知られています[7]。量とタイミングを見直すと、朝の根元の“へたり”が和らいだという声も編集部には届いています。

頭皮ケアは、難しい道具を揃える必要はありません。入浴時にシャンプーの泡で指の腹を小さく円を描くように動かし、側頭部から頭頂部に向かってゆっくりほぐすと、こめかみの緊張がとれ、血流のめぐりを実感しやすくなります。研究データでは、短時間の頭皮マッサージを継続することで毛髪の太さがわずかに増えたという報告もあり、毎日4分程度でも積み重ねは無視できません[6]。デスクワークの合間に、耳の後ろを軽くつまむだけでもこわばりがゆるみ、肩や首の緊張が和らぐと、自然と表情まで明るく見えます。

更年期に差しかかる年代は、ホルモン変化の影響でコンディションが日によって揺れます。抜け毛が急に増えたり、地肌の見え方が短期間で変わったりする場合は、皮膚科での相談も選択肢に入れてください。生活や体調の全体像を見直すことで、過度な心配を手放せるケースも多いからです。

食べ方のミニヒント:量より“分散”

タンパク質は一度に大量ではなく、朝昼夕に分けてとるほうが体に使われやすくなります。朝は卵とヨーグルト、昼は豆や魚、夜は消化の良い肉や大豆を意識する、といった小さな工夫で十分です。水分も“こまめに”が基本で、喉が渇く前に一口飲む習慣をつけると、頭皮のベタつきと乾燥のバランスが整いやすくなります。

見た目を即効で変える:カットとスタイリング設計

日々のケアと並行して、“見せ方の設計”でボリューム印象は大きく変わります。毛量が多いのにペタンとする人は、重心が下にたまっていることが多く、表面に短いレイヤーを少しだけ入れて、頭頂部に空気の逃げ道を作ると、乾かすだけでふわりとします。肩上の長さならハネを恐れず外に逃がし、顔まわりを内に入れるだけで、首が細く見え、後頭部の丸みが生まれます。カラーは地毛に近い色の単色で沈むなら、極細のハイライトを数本差すだけでも光の拾い方が変わり、奥行きが生まれるのを鏡で実感できるはずです。

湿度の高い日は、出かける直前に根元だけを軽く湿らせ、ドライヤーで起こして冷風で固定する“リセット法”が効きます。仕上げに耐湿スプレーを薄く一枚まとうように使えば、根元は軽く、毛先はパサつかずに保てます。重ためのオイルやバームは夜のケアで生かし、朝は軽いミストやミルクで“面の整え”に徹すると、時間が経ってもボリュームの山が崩れにくくなります。

編集部の小さな発見:分け目を動かす勇気

長年固定していた分け目を5mm動かしただけで、根元の寝グセがリセットされ、前髪の透け感が自然に整ったという声は多いもの。気に入った位置が見つかったら、寝る前にその分け目で軽くブローし、スリーピングキャップやシルクの枕カバーで摩擦を減らすと、翌朝の“復元”が格段に楽になります。

まとめ:小さな積み重ねが“ツヤとふわり”を連れてくる

髪の“パサ”と“ボリューム低下”は、避けがたい年齢変化のサインでもありますが、原因が複数だからこそ、対策を重ねれば見え方は大きく変えられます。洗いすぎないケアで土台を守り、根元から乾かして冷風で固定し、日中は紫外線と湿度から髪を守る。内側では、タンパク質を分散してとり、睡眠の質を一段だけ上げる。今日ひとつ実行できたら、その日から髪は“少し良くなる”——編集部はそう信じています。

明日の朝、まず何から始めますか。分け目を5mm動かす、根元だけ霧吹きで起こす、夜のオイルを一滴減らす。どれでも十分な一歩です。

参考文献

  1. Trüeb RM. A Comment on the Science of Hair Aging. International Journal of Trichology. 2018;10(6):245–254. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC6369639/
  2. Robbins CR. Chemical and Physical Behavior of Human Hair. 5th ed. Springer; 2012.
  3. 日本化粧品技術者会(SCCJ)誌 第45巻第2号: ヒト毛髪の光劣化に関する研究(J-STAGE掲載論文). https://www.jstage.jst.go.jp/article/sccj/45/2/45_100/_article/-char/ja/
  4. Santos Nogueira AC, Joekes I. Hair color changes and protein damage caused by UV radiation. Journal of Photochemistry and Photobiology B: Biology. 2004;74(2-3):109–117. および関連レビューの総説(オープンアクセスレビュー: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9921463/)
  5. Cosmetic Ingredients. Hair Conditioning Agents(帯電防止・柔軟付与). https://cosmetic-ingredients.org/hair-conditioning-agents/
  6. Koyama T, et al. Standardized Scalp Massage Results in Increased Hair Thickness by Inducing Stretching Forces to Dermal Papilla Cells in the Subcutaneous Tissue. ePlasty. 2016;16:1–9. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26904154/
  7. Almohanna HM, Ahmed AA, Tsatalis JP, Tosti A. The Role of Vitamins and Minerals in Hair Loss: A Review. Dermatology and Therapy (Heidelb). 2019;9(1):51–70. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6380979/
  8. Bauer J, et al.; PROT-AGE Study Group. Evidence-based recommendations for optimal dietary protein intake in older people: a position paper. Journal of the American Medical Directors Association. 2013;14(8):542–559.
  9. Ebrahim IO, Shapiro CM, Williams AJ, Fenwick PB. Alcohol and Sleep I: Effects on Normal Sleep. Alcoholism: Clinical and Experimental Research. 2013;37(4):539–549.

著者プロフィール

編集部

NOWH編集部。ゆらぎ世代の女性たちに向けて、日々の生活に役立つ情報やトレンドを発信しています。