「眉は時代を映す鏡」と言っても過言ではありません。 太眉、平行眉、カラー眉と、ここ10年だけを見ても眉のトレンドは大きく変わっています。
眉はファッション同様、トレンドの移り変わりが激しいパーツ。 「2年以上眉の描き方を変えていない」という人は、ぜひ眉メイクを見直してみてください。
一説によると**「眉は顔の印象の8割を決める」**と言われているため、眉メイクがやや古いと顔全体が古く見える可能性大。逆に、眉のトレンドを押さえておけば、顔全体を今っぽく見せることができます。
そこで今回は、最新の眉のトレンドと注目アイテムについてご紹介します。
これからは「自分に似合う」を求める時代に
令和に入ってから、眉のトレンドの傾向が大きく変わりました。平成に人気を集めた眉といえば、細眉、平行眉、太眉…など明確な形のトレンドがあり、多くの人がその時々のトレンドの形を目指す傾向にありました。
しかし令和は多様性の時代。眉も今までのようにみんなが「コレ!」といった同じ形を目指すのではなく、“自分に似合う眉”を取り入れて自分をより魅力的に見せたいという人が増えてきました。
そのため、今現在、眉メイクに明確な形のトレンドはありません。しかし色や質感には分かりやすいトレンドが存在します。
眉色のトレンドは「淡めのアッシュ系」

まず、眉色のトレンドは淡めのアッシュ系カラー。濃くしっかり描く眉ではなく、ふんわりナチュラルに描く眉が今のトレンド。
そのため、アイブロウパウダーや眉マスカラの色味はまろやかな”ラテカラー”が若い世代を中心に人気を集めています。そしてややくすみがかったアッシュ系の色味が人気。
今までアイブロウペンシルやアイブロウパウダーの色味はライトブラウン、ダークブラウン、といった王道ブラウンがメインでしたが、今のトレンドはほんのりグレーを混ぜたようなグレイッシュブラウンやアッシュベージュなどのアッシュ系カラー。
少しグレーがかったアッシュ系カラーの方が自眉となじみやすく、オシャレに仕上がります。
この秋はアッシュ系のピンクブラウンもおすすめ。
眉色を大きく変えずにほんのり血色をプラスし、温かみのある表情に仕上がります。 落ち着いたピンクブラウン眉は、2025年秋冬ファッションのトレンドカラーであるブラウンやバーガンディーとも相性抜群。
眉の描き方は変えなくても、色をほんの少し変えるだけでグッと旬顔に近づくので、いつもブラウン系しか使わないという人は、ぜひチャレンジしてみてください。
質感のトレンドは「立体感」「毛並み」

次に、質感のトレンドは立体感と毛並み。
今まで眉メイクは”形重視”であったため、画用紙に絵を描いたような平面的な仕上がりが一般的でした。しかしここ数年で眉メイクの考え方がガラリと変わり、今までのようなしっかり描いて形を作りこむ眉から、“自眉のような自然な眉”を目指す人が増加。
眉メイクに立体感や毛並み感が求められるようになってきたのです。
眉色にグラデーションをつけて立体感を演出したり、自眉をスタイリングして毛並みをふさっと際立たせたりするのが今のトレンド。眉も2Dから3Dの時代に突入しました。
2025秋冬は色や質感に加えて「骨格に沿ったアーチ感」も意識
主張し過ぎないやや淡めのアッシュ系カラー、立体感や毛並み感はこの秋冬も引き続きトレンド傾向に。加えて意識したいのが骨格。
ここ数年は眉に角度をつけない平行気味の眉が人気を集めていますが、秋冬は骨格や毛並みに沿った自然なアーチを意識するのがポイント。
眉山を基点として眉頭~眉山は自然に上昇させ、眉山〜眉尻はなだらかに下降させることで骨格の凹凸と眉メイクがフィットし、眉がより自然に仕上がります。
また、ややアーチがかった眉は表情を自然でやわらかく見せる効果も。
2025秋冬ファッションで注目されているレース、リボンモチーフ、ペプラムデザインやドレープデザインといったレディライクな装いにもピッタリです。
また、同じく注目されているファースタイルやレザー、ジャケットといった力が入りがちなハンサムスタイルの”抜け感”にもなるのでおすすめ。
玉村流·トレンド眉の描き方の手順
今っぽい自然で立体感のある眉に仕上げる手順と使用アイテムをご紹介します。
使用アイテム
- アイブロウパウダー(髪色と同系色のアッシュ系カラー、3色パレットが理想)
- アイブロウペンシル(自眉に近い暗めカラー)
- スクリューブラシ
- 斜めカットブラシ(アイブロウパウダー付属ブラシでOK)
- ラウンドブラシ(アイブロウパウダー付属ブラシでOK)
- 眉マスカラ
眉メイク手順
①スクリューブラシで毛並みを整える
まずはスクリューブラシで毛流れを整えます。毛流れを整えることで本来の眉山や眉尻の位置が見つけやすくなり、眉が描きやすくなります。
スクリューブラシを床と平行になるように持ち、眉頭は上や斜め上に向かって、眉中は横に、眉尻は斜め下に向かってとかします。
②目の角度に沿って眉下ラインを描く

斜めカットブラシにアイブロウパウダーをとり、眉下ラインを描いていきます。アイブロウパウダーは中間色と濃い色をブレンドして使用します。
眉頭1センチ外側から、目の角度と平行になるようなイメージで眉下ラインを描き、目尻の真上まできたら、ゆるく斜めにカーブさせます。
③眉山~眉尻をつなげる

眉山の目安の位置は、目尻の真上かそれよりやや内側。眉頭より1〜2ミリ高くなるようにすると◎。
斜めカットブラシに②と同じ色のアイブロウパウダーをとり、眉山から眉尻をつなぎます。直線でつなぐのではなく、ゆるやかなアーチを意識するのがポイント。
つなげたら、輪郭の内側も色づけします。
このとき、一部色のりが甘い部分があったとしてもあえてパウダーを重ねず、そのままにしておきます。
④眉中をラウンドブラシで色づける

ここでブラシをラウンドブラシに持ち替えます。ラウンドブラシにアイブロウパウダーの中間色をとり、眉中に色をのせていきます。
ラウンドブラシは輪郭を際立たせずふんわり色をのせることができるので、眉全体がより自然で軽やかに仕上がります。
⑤眉頭を軽く色づける

最後に、ラウンドブラシで眉頭にも軽く色をのせます。アイブロウパウダーの淡色と中間色をブレンドし、少しずつ眉頭にのせます。
眉尻はやや濃いめカラーで描き、眉頭は淡めカラーで描くことで眉に自然なグラデーションができ、立体感のある眉に仕上がります。
⑥アイブロウペンシルで色ムラを調整

眉全体を見て、色のりが甘い部分や輪郭のガタつきがある部分をピンポイントで描き足します。描き足したい部分の周囲の毛並みに沿って、ササっと軽いタッチで一本一本描き足します。
このとき、アイブロウペンシルはグレーやグレイッシュブラウン、ダークブラウンなど地毛色に近い暗色ペンシルを選ぶと効率よく自然に修正できるのでおすすめ。
⑦スクリューブラシで眉頭をぼかす

最後に眉頭、その他輪郭がくっきりしている部分があればスクリューブラシでぼかしてなじませます。歯ブラシより軽いタッチでぼかすのがポイント。
⑧眉マスカラで毛流れをアレンジ

仕上げに眉マスカラで毛流れをアレンジします。地毛色を緩和させたい場合はカラー眉マスカラ、緩和させる必要がない場合は透明眉マスカラがおすすめ。
カラー眉マスカラの場合、明るめを選ぶと眉色を緩和させすぎて立体感がなくなってしまうため、髪色と同系色のやや暗めカラーを選ぶのがポイント。
眉頭は上や斜め上に向かって、寝ている毛を立たせるイメージで。眉中は毛流れに沿って、眉尻は斜め下に向かって毛流れを整えます。
眉頭を立たせることで眉にフサっとした立体感がプラスされます。
これで完成。

やや淡めの毛並み感じる立体眉に。
眉山から眉尻を斜めに下げたことで、骨格に沿った自然なアーチに仕上がります。眉を変えるだけで顔全体の印象がガラリと変わり、今っぽい印象に。
ぜひ試してみてください。