「今までの服が似合わない」その理由、私が教えます
【ライター:中村 亜希子(元アパレルマネージャー・スタイリスト)】
先週のこと。クローゼットの前で30分立ち尽くしてしまいました。
「これも違う、あれも違う...」
鏡に映る自分に、何を着ても似合わない。去年まで気に入っていた服も、なんだか野暮ったく見える。体型は特に変わってないはずなのに。
でも、これには理由があったんです。アパレル業界で15年、お客様の「似合う」を追求してきて分かったこと。それは、年齢とともに変化する肌のトーンや質感、筋肉の付き方が、似合う服を変えていくということ。
今日は、そんな変化を味方につける「骨格診断」と「パーソナルカラー診断」の活用法をお話ししますね。
まずは自分の「骨格」を知ることから
「骨格診断って難しそう...」と思うかもしれませんが、実はとてもシンプル。
私がお店で接客していた時、よくこんな会話がありました。「このスカート素敵だけど、私には似合わないんです」「どうしてですか?」「なんとなく...太って見える気がして」
でもそれ、体型の問題じゃなくて、骨格とデザインが合ってないだけかもしれません。
ストレートタイプさんの特徴
私もこのタイプなんですが、上半身にハリがあって、腰の位置が高め。でも昔はこれがコンプレックスで、ダボッとした服で隠そうとしてました。
結果?余計に太って見えてました(笑)。
ストレートさんは、意外にもジャストサイズが一番スッキリ見えるんです。ユニクロの1,990円のVネックニットがびっくりするほど似合います。フリルとかオーバーサイズは避けて、シンプルisベストです。
ウェーブタイプさんの魅力
上半身が華奢で、女性らしい柔らかな印象のウェーブさん。私の親友がまさにこのタイプで、最初は「下半身が気になる」って悩んでました。
でもハイウエストを履き始めたら、脚が長く見えて全体のバランスが劇的に改善!GUの2,490円のハイウエストスカートで変身した時の彼女の笑顔、忘れられません。
ポイントは「上半身に視線を集める」こと。シフォンブラウスとか、ふんわりした素材が本当によく似合います。
ナチュラルタイプさんのカッコよさ
骨格がしっかりしていて、モデルさんみたいにカッコいいナチュラルさん。でも本人は「ゴツく見える」って気にしがち。
実は、このタイプこそオーバーサイズが映えるんです!無印の3,990円のリネンシャツをさらっと着るだけで、めちゃくちゃオシャレに見える。私からしたら羨ましい限り。
タイトな服だと骨格の良さが活きないので、ゆとりのあるシルエットで勝負です。
「似合う色」で顔が変わる!
「黒を着ると顔が疲れて見える」
「このピンク、なんか浮いてる気がする」
そんな経験ありませんか?
実はこれ、パーソナルカラーが関係してるんです。肌の色、髪の色、瞳の色...これらのバランスで、似合う色が決まってくる。
私、昔は「黒が無難」って思ってたんですが、診断を受けたらイエローベースだと判明。黒をやめてキャメルやブラウンにしたら、「最近キレイになった?」って言われるようになりました。
スプリングタイプ:明るく華やか
イエローベースで、明るい色が似合うスプリングさん。コーラルピンクとか、キャメルとか、温かみのある色がとにかく映える!
でも「黒じゃないと落ち着かない」って言ってた友人、試しにキャメルのニット着てもらったら...5歳は若返って見えました(本当です)。
IENAのコーラル系アイテムとか、UNIQLOのキャメルニット、本当におすすめ。
サマータイプの優雅さ
私の妹がまさにこのタイプ。ブルーベースで、パステルカラーが本当によく似合うんです。グレージュのトップスを着た時は「え、モデルさん?」って言いたくなるくらい(姉バカ)。
ROPEのパステル系ワンピースとか、Theoryのグレージュニットを着ると、肌が透明感アップして見えます。「上品」って言葉がぴったり。
オータムタイプのかっこよさ
会社の先輩がオータムタイプで、いつもアースカラーでまとめてるんですが、これがまた素敵!テラコッタのブラウスにカーキのパンツ、とか。
PLSTのアースカラーアイテムが得意で、Spick&Spanのブラウン系も愛用してます。「知的で落ち着いてる」って印象で、会議でも一目置かれる存在。
ウィンタータイプのシャープさ
一番分かりやすいのがこのタイプかも。真っ白と真っ黒がとにかく似合う!ロイヤルブルーとかワインレッドも映える。
TOMORROWLANDのビビッドなアイテムとか、COSのモノトーン系が鉄板。コントラストがはっきりしてるから、パッと見ただけで「おしゃれ」って分かります。
今すぐできる!簡単セルフチェック
まずは骨格から
手首を親指と中指で囲んでみてください。
私の場合、指がつかなかったんです。「え、太いの?」って最初ショックでしたが(笑)、これがストレートタイプの特徴。骨がしっかりしてるってことなんです。
指がちょうどつく人はウェーブ、余裕でつく人はナチュラル。簡単でしょ?
- 鎖骨の可視性
- ほとんど見えない→ストレート
- 薄っすら見える→ウェーブ
- はっきり浮き出る→ナチュラル
パーソナルカラーのセルフチェック法
- 血管色チェック(自然光下で腕の内側を確認)
- 緑色に見える→イエローベース(スプリング・オータム)
- 青紫色に見える→ブルーベース(サマー・ウィンター)
- アクセサリー適性テスト
- ゴールド系が映える→イエローベース
- シルバー系が映える→ブルーベース
「買い物の失敗」をなくすために
まず買うべきアイテムは?
私が失敗から学んだ買い物の優先順位。
1位はトップス。なぜなら一番着る頻度が高いから。私の白Tシャツ、年間100回は着てます(洗濯大変...)。
2位はボトムス。上を変えるだけで印象が変わるから、着回し力抜群。
3位はアウター。高いけど、印象を大きく左右するから良いものを選びたい。
プライスレンジ別推奨ブランド
- エントリー価格(~3,000円):UNIQLO、GU、無印良品
- ミドル価格(3,000~10,000円):ZARA、H&M、IENA
- プレミアム価格(10,000円~):TOMORROWLAND、Theory、PLST
骨格とカラーを知ってから、私の買い物失敗率は激減しました。クローゼットを開けて「着る服がない」って悩むこともなくなった。
「トレンドだから」じゃなくて「私に似合うから」で選べるようになったんです。
プロの診断を受けるのもいいけど、まずはセルフチェックから始めてみませんか?鏡の前で「あ、これ似合う!」って思える瞬間、本当に嬉しいですよ。
今朝もクローゼットの前で悩んでたあなた。明日の朝は、きっと違うはず。